2019年11月21日木曜日

世界遺産 ホートン・プレインズ国立公園








































標高2200メートルにあるスリランカの世界自然遺産、ホートン・プレインズ国立公園。ヌワラエリア、マックダフ農園を育む母なる高地です。


スリランカ政府の野生動物保護局(Department of Wildlife Conservation Sri Lanka)が厳格に管轄しています。今回、そのホートン・プレインズ国立公園の責任者・プラディープさんに無料で入園させていただき、オフィスでゆっくりと会談することが出来ました。


この世界遺産の規模は7000エーカー。人間を恐れない「エルク」と呼ばれるアカシカがいて、何とスリランカのヒョウも22匹生息しています。


観光客のためのゴミ箱は置かない。たばこやお酒、大声も禁止。ハイキングコースを外れたら罰金。


この半年間で1500万ルピーもの罰金が支払われたそうです。それだけルールを破る人がいるということですね。12500人が訪れ、そのうち外国人は約400人。ベイカーズフォール、クラウド・フォレスト。ワールド・エンドなどの名所を有しています。


この地を代表する花は「マハラットゥマラ」。一年中咲いているとのことですが、5月〜6月が最盛期。鳥や蝶々もスリランカの固有種、しかもこの国立公園にしかいないものが数多く確認されています。まだ発見の途中だということ。


日本ではあまり知られていない世界自然遺産の国立公園ですが、私たちに馴染みの深いセイロンティーには欠かせない水源、広大な自然環境を有しており、それを守ろうと必死になっているのですね。


何もかもつながっていて、一部を取り出すことは難しい。一つは全体であり、全体は一つであること。その一つが崩れると全体が壊れ始めること。


仏教にある「四劫」とは、成から住、住から壊、壊から空、そしてまた成、住、壊、空、さらに成、住、壊、空へと崩壊と再生を繰り返す世界の輪廻。仏教の宇宙観はスケールが違うでしょ。


地球も自然も誕生と崩壊、崩壊と再生を繰り返しているのですが、次なる崩壊と再生は巨大な隕石の衝突に似て巨大であり、しかも人間によってもたらされる。


仏教の宇宙観。仏教の死生観。仏教の人生観が地球を救うと信じて止みません。


いろいろな理由から、人類のパラダイムシフトは仏教によってこそ起こり得るし、そうあるべきだとも思っています。


話がずいぶん逸れました(笑)。


会議でいい意見を言っても空虚であるのと同じように、現場を知らなければ意味がありません。本当に世界を見て、本当の意味で「仕事」をしている人たちと出会い、ふれあい、認め合って、次なる世界の扉を開かなければなりません。


「世界」と言っても、世界中の空港の中を見たら、同じブランド、同じ商品ばかり。どの空港もそうです。世界なんて、そこにはありません。もっと歩かないと。もっと目を開いて、物を見ないと、見ているようで見えていないんです。


今朝も美しかった。昨日は標高2200メートルにいて、21時過ぎには海抜2メートルの場所まで下りてきました。


今日はゴールの旧市街の向こう側から朝陽が登るのを見ることが出来ました。毎朝、日の出を見ようと努力しています(笑)。今朝の地球が見たいし、夜から朝になる時の命の営みが大好きだから。


最後の最後にホートン・プレインズで大きなエルクが挨拶に来てくれました。こんな場所まで来るのは珍しいとのこと。立派なオスのエルクでした。触れられるくらい近くまで来てくれて、ありがとう。君を忘れません。女子たちともご挨拶できました(笑)。


「ごらん、世界は美しい」


仏陀が阿難に語るシーン。手塚治虫の『ブッダ』に出てきます。本当に、そう言い続けておられたでしょう。「世の中は燃えている」「世の中はバブルだ」と教えながら、「それでも世界は美しい」と語っておられたはずです。


到着からずっと移動の連続でしたが、今日ようやくゴールからコロンボへ戻ります。


ありがとうございます。

0 件のコメント:

今年もいよいよ大詰めですー

いよいよ「今年最後」のご奉公が続き、「よいお年を」というご挨拶をさせていただくようになりました。 今年最後の教区御講を終えた日曜日の夕方、横浜ランドマークタワーのスタジオで白井貴子さんをゲストにお迎えしてラジオの収録を行いました。ずっと聴いていたいほど大切なお話が盛りだくさん。 ...