ベナレスより6時間。国境から3時間半の距離にあります。涅槃の近いことを悟ったブッダは、ローヒニ川を渡って故郷を目指されていたように思います。そして、そこに至る前のクシナガラでご入滅になりました。故郷を目指し、池上でご入滅を迎えられたお祖師さまと同じように。
クシナガラの村は、当時からクシナガラの城から離れており、アナンダは「マガダやバイシャリをはじめ、栄えている国はたくさんあるのに、なぜブッダはこの地を選んでご入滅になるのか」と哀しい質問をします。
その問いに対してブッダは「貧しい国でも王さまが訪れれば尊ばれるように、この地はとても因縁が深いのだ」と仰せになったといいます。
ブッダのご遺体は、アナンダ(阿難尊者)のはからいにより7日の間人々から供養を受け、その後で荼毘にふされました。ブッダの遺骨(舎利)は葬儀を執り行ったマッラ国の人々によって収められようとしていましたが、ブッダのご入滅を知ったマガダ国やコーサラ国などの人々から分骨を求められ、あわや戦争にまで発展するところ、ドーナの助言によって8つに分けられ、各国に預けられ、それぞれが供養塔(ストゥーパ)を建立したと伝えられています。
2500年前の、当時を偲ぶに適した静寂のクシナガラです。
クシナガラの涅槃堂で行なうセッションや参観は、明日の早朝に変更しました。無理をしないことも大切。ゆっくりと、釈尊のご入滅を想いながら、クシナガラの夜を過ごします。
0 件のコメント:
コメントを投稿