2016年12月1日木曜日

「班長さん、ありがとうございます。」 役中テキスト 平成28年12月号

ありがとうございます。


妙深寺にとって大恩ある先師上人方の御年回が重なった特別な年も最終の月を迎えました。今は皆さまのご奉公に対する御礼の気持ちと、最後の最後までしっかりとご奉公を締めくくりたいという気持ちでおります。


妙深寺では、今年も「この人」という方の帰寂が相次ぎました。私の菩提親の鈴木金吾さんも帰寂され、言葉に尽くしがたい感情を抱いております。寂しい気持ちと、本当にこれからしっかりとご奉公させていただかなければならないという決意で震える想いです。


男子信徒御講は盛大に行われましたが、各教区の日常ご奉公は手薄になっている面が見て取れますし、お役中としてご奉公くださる人はまだまだ少ない状況です。


たった一人の決意、たった一人のやる気、行動で、お寺も教区も部も一気に雰囲気が変わります。その「一人」になっていただきたい。すべて整った、課題も解決された、やりやすい、気持ちいいご奉公環境というのはなかなかありません。いろいろな課題もある中で「それでもさせていただこう」というのが「ご奉公」であると思います。


日々に御題目をお唱えできること、ご信心を持っていること、ご奉公が人生の大きな柱となっていることの幸せや有難さを、一人でも多くの人と感じ、歩んでいきたい。


あっという間の人生です。次から次へといろいろなことが起こる人生です。終わりが見えてきた時、つまらないことに振り回されてきたいと後悔したくありません。


ご信心は絶対に後悔しない生き方です。目先のことでもなく、欲望のことでもない。自分のためだけではなく、今生のことだけでもない。ご信心だけは絶対に尊いもののはずです。


お寺はお城です。「法城」とも言います。そのお城は人びとを守るためにあります。お城を守ることは自分や家族を守るためです。だからこそ妙深寺の「内容充実」や「隆昌発展」を日夜に御祈願するのです。


今後、さらに世の中は激しく変化して、厳しい社会情勢、生活環境となるでしょう。御法さまの御守り、現証の御利益がなければ安心して生きてゆくことは出来ません。そうした困難な世界の中で、みんなを守る「城」が妙深寺です。


自分や家族に危険が迫っているのに何もしないでいられるでしょうか。身を守ることもせず、逃げ回っているだけでは、結局危害が及ぶことになります。


御教歌

「しぬるのが いやさににぐる軍人

まけたる上にころされにけり」


いつまでもいま一歩踏み出せない、やる気が起きない、弱腰で、お参詣にも気張れない、相変わらず誰かのお世話になっているままのご信心、お客さん気分のご信心ではいけません。無常の風は激しく厳しく、私たちの謗法や罪障も重たいものです

 

御指南

「杓子は定木にならず。己れ懈怠、謗法にて、人を制するは杓子定木也。つつしむべし。又、人数の多きを繁昌と思ふべからず。殷の紂王は七十万騎にして軍に負けたりと、参詣数の多きが繁昌ならば施行をすべし。千万人来るべし。譬へば得意先の多くして、かけだをれよりは少なくとも払いのよきを詮となすが如し。又、あほ、千人より、かしこ一人にしかず。御抄云、日蓮が一類は、小勢なるほど軍にかつ道理にして、必ず御題目弘まりなんと思ふと云々。乃至。所詮、今生人界の思ひ出をはたさんと弘通広宣の道に励み給ふべき事、専要に候也」


一人の決意が全てを変えてゆきます。 

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幸の湯、常さん、北九州

帰国後、成田空港から常さんの枕経へ直接向かいました。 穏やかな、安らかなお顔でした。こんなにハンサムだったかなと思いました。御題目を唱え、手を握り、ご挨拶できて、よかったです。とにかく、よかったです。 帰国して、そのまま伺うことがいいのか悩みました。海外のウイルスを万が一ご自宅へ...