スリランカでのご奉公が終わろうとしている。あと、4時間後にはセンターを出発して空港に向かう。いつものとおり、ギリギリまでご奉公が続いた。思考停止…。いま、ボーッとしてしまう自分を奮い起こして、荷物を詰め込んでいた。
左の写真は、アヌラダープラで宿泊したホテルの屋上から撮影したアベヤギリヤ大塔と、その手前にあるジェータワナ・ラーマヤと呼ばれる大塔。紀元前1世紀に建立されたアベヤギリヤと紀元3世紀に建立されたジェータワナと、その偉容は見る者を圧倒する。現在まで残っている高さが70メートル。原型は122メートルあったというのだから驚かずにはいれない。本当に、スリランカという国にはインドで消えてしまった「仏教」がそのまま冷凍されて守られてきたような気持ちになる。最も印象的な一枚だと思って、載せてみた。
最終日となった今日も、一分一秒を惜しんでご奉公させていただいた。日本大使館、ホテルでの面会、御奉安のご奉公、お助行、お塔婆の浄書、法要、御本尊の授与式、お数珠の贈呈式、突然の口唱会、ミーティングしながらの夕食…。
夕方、お塔婆の浄書が終わるのを待って、すぐに法要を営ませていただいた。お塔婆を建立することの意味についてお看経の後でお話しさせていただいた。また、ここで、日本からお預かりしてきたお数珠の贈呈式を行った。詳しく、その意味、その気持ちをお伝えし、全国の方が、どのような気持ちでスリランカに送ってくださったか、それをどのように受け止めるべきかを考えていただけるように、ディリーパから詳しく説明をしてもらった。北海道の本現寺さまから届けられたものだと思うが、お数珠を納めた箱にかわいいイラストが書いてあり、それを見せながらご披露させていただいた。
今日の法要の後。アベイさんから特別にお願いがあった。これから海外で護持させていただく御弘通御本尊を前にして、御導師に一座の口唱会をしていただきたい、と若い夫婦が言っているということだった。事情をお聞きして、すぐに急遽口唱会をさせていただこうということになった。
二人は11月に結婚する予定だが、彼は単身赴任で長くサウジアラビアに住んでいる。先日帰国したのだが、また仕事のためにサウジに行く。驚いたことに、彼は心の底からこのご信心に随喜して、何と赴任先のサウジアラビアで3戸のお教化を成就したというのだ。そして、これから御弘通御本尊を護持して、サウジに行き、みんなで口唱会を行い、ご弘通に気張るのだと言ってくれていた。本当に感激した。ありがたい。このシンプルな喜び。そこから、いとも簡単に、御題目が広がっていく。
彼との再会を約束して、みんなで熱烈なお看経をさせていただいた。さて、荷物を整理して、少し仮眠。で、空港に向かう。5時20分までに空港に入らなければ。
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