2017年1月4日水曜日

「本物と偽物」 『本晨寺通信』 平成29年1月号

新年あけましておめでとうございます。


佛立開導日扇聖人御生誕二百年の御当年を迎えました。この一年が皆さまにとって素晴らしいものとなりますよう心から祈念しております。


本年、本晨寺は妙深寺長野別院と統合され、新生本晨寺として新たな一歩を踏み出します。度重ねてご披露しておりますとおり、全員が信州の地に本物の仏教を掲げる本門佛立宗の寺院を一から創建する気持ちでご奉公に臨んでいただきたいと思います。


日博上人は弟子たちにご奉公の要点を三つ教えてくださっていたとお聞きしています。


ご信者さんに向かう時、「どのようにしたらこの方に功徳を積んでいただけるだろう」「どのようにしたらこの方に罪障を消滅していただけるだろう」「どのようにしたらこの方に御利益をいただいてもらえるだろう」ということを常に考えてお話ししなさいとのことでした。


まず功徳を積むこと。功徳を積むからこそ罪障が消滅できます。罪障を消滅すれば現証の御利益をいただくことが出来ます。とてもシンプルで分かりやすい要点ですが、なかなか実践するのは難しいものです。


皆さんは功徳をどのように積まれていますか?お看経の功徳、朝参詣の功徳、法城護持の功徳、御講奉修の功徳、ご有志の功徳など、一つひとつ積み重ねてゆきます。


私たちというのは自惚れが強く、していることは過大に評価して、背負っている自分の謗法や罪障には目の行かない癖があります。少しやっただけで「自分を褒めてあげたい」と思います。確かに褒めてあげたいのですが、罪障消滅の大事を思えば絶え間なくご奉公に精進することが大切です。


「我が身罪障消滅のためには折伏行第一なり」という御指南は私たちの救いです。積んでも積んでも消えない大きな罪障は、菩薩が他者を救済するために働きかける「お折伏」の修行によって一気に消滅することが出来るというのです。その教えに従えば、朝夕のお看経もお参詣も御法門聴聞も、菩薩行の実践のため、お教化やお折伏のご奉公のために訓練していると思えます。


「本物の佛立信心」という言葉は並大抵ではありません。「本物」の反対には「偽物」があります。


功徳を積み、罪障を消滅し、御利益をいただく信心。お教化とお折伏の出来るご信心が本物で、そうでないのは偽物です。


本物の佛立信心を目指して精進しましょう。

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