昨夜は22時くらいに帰山した。遠方での御講だったことと、久方ぶりにお伺いしたお宅だったこともあってか、声が枯れてしまった。
一度、そのお宅の高齢のお祖母さまが行方不明となったことがあった。海岸で発見され、そのまま病院に運ばれたと連絡があった。
色々な事情があったのだが、私には単なる病気とも、高齢者の痴呆とも思えなかった。病室に伺ってお祖母さまの手を握り合ってお話をした。このようなことになったとはいえ、何とか無事に発見できて、生きていてくれたことが嬉しかった。御題目をお唱えしながら、ほとんど抱き合うような形で手を握り、背中をさすった。
あれから二年くらい経つだろうか。ご信心の功徳、御題目の御力とは素晴らしいもので、お祖母さまは元気に元気に回復され、若い者がタジタジになるくらい「心」が若い。昨夜の御講席で久方ぶりにお会いできて、本当に嬉しかった。明るく、ケタケタと笑ってくださっていた。昔のご信心のお話、ご奉公のお話を元気に話してくださっていた。記念写真を撮る時にも、「お祖母ちゃんと僕は、ただならぬ仲だからねー」と笑って撮らせてもらった。「抱き合った仲だもん」と。この写真は大切にしよう。日博上人時代の、大恩ある方の奥さまなのだ。御恩の一端をお返しできたとしたら、これほど嬉しいことはない。
寝る前にスリランカに行っている清顕に電話をした。福岡御導師の随伴をして、どうしても私が行けないので、兼子清顕に随行ご奉公に行かせたのだ。
また、今回は京都の野崎清翔もスリランカに行かせた。彼は京都の由緒寺院・長松寺で育った。現在は大学に通っている19才。13才で得度したので、今は19才で私の弟子となっている。
しかし、まだまだ世間知らずで、現代っ子そのもの。ちょっとした変わり者で、「オタク」「アキバ君」的な雰囲気を持っている。冗談で「お前は横浜に来たら『アキバ(秋葉原のこと)教区』の受持だな!」と言っている(そんな教区は無いのだが)。とにかく、これから人を助ける菩薩・教務としてご奉公できるか心配していた。だからと言ってはなんだが、生まれて初めての海外旅行、海外でのご奉公に行かせて、特にスリランカの純粋無垢なご信者さんの姿、御題目の御力、言葉の壁を越えたコミュニケーションを実感させたいと思い、断固とした決意で彼を行かせたのだ。
最初は「えー、あのー、試験がー、あり、あり、ありまして、、、、」と言っていたのだが、徐々にプレッシャーをかけていったら「あー、ご住職、、、、行かせていただきます」と言ってくれた。福岡御導師には大変なお荷物をお願いしてしまったようだし、清顕も可哀想だが、とにかくそういうスリランカでのご奉公が続いており、毎朝毎夕ご祈願をさせていただいている。28日に帰国予定だ。
昨夜、こちらの2時に電話をした。あちらは23時くらいだったろう。今回のスリランカご奉公では清顕と清翔はホテルを使っていない。コロンボに新しく出来た親会場に泊まらせている。朝から晩までご信者さんと顔を突き合わせ、朝のお看経からお助行が深夜まで続いているだろう。清顕は横浜で鍛えてあるから大丈夫だとしても、清翔にとっては相当にストレスがたまるだろうし、疲れるであろう。
清顕の電話の声はさすがに疲れていた。実は、今回のスリランカは福岡御導師と別行動が多いのだ。清顕は、ほとんど一人で各ご信者のご家庭をお助行して廻っているとのこと。「お前、英語での言上は大丈夫か(教えていないと思って心配した)」、「はい、何とかやっております!」と心強い返事。さすが清顕だ。
次に清翔。「おい、清翔。お腹を壊していないか?大丈夫か?」と聞くと、「えっ、えっ、あっ、大丈夫です」という清翔の声。大丈夫ではなさそうな声だが、清顕に聞いたら「はい、清翔師は頑張っています。お腹も大丈夫です。シーフードはダメなようですが、僕よりもたくさん食べています」とのこと。よかった。「毎朝ご信者さんもお前たちのことを御祈願してくださっているからな。頑張るんだぞ」と伝え、電話を切った。
それにしても清翔。スリランカ料理が気に入ったようでよかった。あのスパイスの効いた料理にはまってしまうと抜け出せなくなるのだ(笑)。本当に美味しい。想像しただけで、あの深い味わいが蘇る。ご信者さんが真心を込めて作ってくださる御供養、本当に美味しく、有難い。決まった、あいつはアキバ(秋葉原)教区ではなくて、しばらくスリランカに行かせよう。
ユニバーサル。御題目のご信心は国境を越えて、誰もが御利益を実感できる。そして、すぐに声が重なり、一つになれる。最も尊いバイブレーション。それを若い教務が実感し、常に現場、現場主義でご信者さんと向き合っていくところに本門佛立宗のご信心のすごさ、有難さがある。理屈をこねていたり、自分だけの修行でステージをあげていくものではないのだ。人のために生き、誰かと共に御題目を唱える中で、信じられないほど素晴らしい「気づき」が生まれ、自分の人間としての「器」が広がり、根っこから変わっていける。ステージが上がる。
清翔の成長を期待しよう。帰ってくるのが楽しみだ。昨日はラジ女史からもメールが来た。有難い。
写真は、一枚目が私が訪れた学校での一コマ。そして、二枚目はご信者さんのお宅で供されるある日の夕食。
本当に美味しいんです!
来年、みんなでスリランカに団参しましょう?みんなでスリランカにご奉公に行こう!素晴らしい国です、それこそ『美しい国』です。同時に、私たちの国、『日本』に親しみを感じ、愛してくださっている。『日本』の素晴らしさにも気づかせてくれます。(もちろん、失ってしまったものも)
スリランカには「野良犬」がたくさんいますが、「野良牛」も当たり前のように見れます。そんな「牛」くらいで驚いてちゃいけません。僕はこの前「野良ゾウ」を見ましたから。「ゾウ」ですよ。すごいご奉公でしょ?!「野良ゾウ」を見ながらご奉公ができるなんて、アフリカ弘通の練習になります。
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今年もいよいよ大詰めですー
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3 件のコメント:
スリランカ、行ってみたいです!
スケジュールが合うといいな~
最後のコメント、これこそサイン!
アフリカ弘通!!!有難い!
絶対、実現してほしい!
私、そのためなら何でも協力します。
アフリカの人は素直だし、きっと御利益が
たくさんもらえる人たちだと思うから。
アフリカが変われば、世界はもっと早く
良くなっていくはず…
あ~楽しみだなぁ~♪
御住職、よろしくお願いします。
コメント、有難う御座います。ぜひ、スリランカに一緒に行きたいですね。本当に素晴らしい国です。人々の心も慈しみに深く、明るく、素朴です。子どもたちの瞳も好奇心に溢れていて、こちらが教えられるように感じます。
アフリカ、そうなんです。目指せ、アフリカです。ずっとずっと、それを思ってきて、仲間を募って、既に何人も「いつかアフリカへ」という同志がいてくれるんです。ありがたい。Welcomeです。yaccoさん、アフリカの未来、アフリカの可能性、アフリカの家族や子どもたちのために、一緒に何かしたいです。アフリカは、カレン・ブリクセンの「Out of Africa(アフリカの日々)」やピーター・ビアードの本を読みつつ、歴史や文化、同時に近代のキリスト教やイスラム教との関係を生活レベルで学べました。また、「ダーウィンの悪夢」は現在のアフリカの問題を端的に示していると思うし。少年兵の問題、ツチ・フツ族などの民族紛争も絶えないし。本当にご弘通したい。(「まずは日本、横浜だろう!」というお叱りの声も聞きつつ)
劇場公開は終わってますが
映画「ブラッド・ダイヤモンド」も
機会があったらぜひご覧になってください。
アフリカ問題が浮き彫りになっています。
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