2007年6月21日木曜日

ただいま、「エンクエントロ」

 今日はエンクエントロ。
「エンクエントロ」とは横浜の国道一号線沿いにあるレストランで、反町駅近くの素敵な素敵な隠れ家のような場所。スペイン語で「出逢い」という意味だという店名で、心地良い音楽、南米の手作りの小物やアクセサリーも置いてあり、美味しいお食事やカフェ、紅茶もいただける。

 この素敵な空間をお借りして、妙深寺の私たちが「ともしび法話&ライブ」というティーパーティーをさせていただくようになった。あれから早2年、その名の通り、たくさんの「出逢い」が詰まった会合となってくれた。

 この会合では、ご信心をしている方、しておられない方を問わず、脳外科医をお呼びしたり、NGOの代表をお呼びしたり、医療・介護・看護、家庭の問題から子どもたちの教育問題に至るまで、さまざまな分野の先生やリーダーに来ていただいて、勉強しつつ、楽しく交流させていただけている。

 今日は「第二回 ともしび俳句会」だ。第一回は二ヶ月前。この「俳句の会」は西澤さんに先生をお願いし、素敵で柔らかい声で俳句を学ばせていただいたのだが、まぁその楽しかったこと。私は、本当に心から楽しめたし、勉強になった。

 西澤先生は、2年前のイタリア団参に参加していただいた。その折にも、素晴らしい俳句の才能を発揮されていたのだ。その時の俳句は今日のエンクエントロには持ってきていないので紹介できないが、本当に素晴らしい俳句を、訪れたローマ、フィレンツェ、御講などで詠んでくださるのである。団参の後、その俳句を思い起こすたびに思い出が蘇る思いがした。また、昨年の先住御七回忌にも印象的な歌を詠んでくださるのだ。

 また、何より素晴らしいのが会の進め方。まず、「日本語は何と綺麗な言葉を持っているのだろうか、と俳句を作りながら感じられるのです。日々の情景、感じた事々を、日本語だけが持つ言葉を編んで作れることが素晴らしいではないですか」との言葉に、私は感銘した。
 その説明をいただいた後、そのまま各々が作らせてもらうのである。季語などもあるが、それは教えてくださる。勉強するよりも、率直に季節の情景を詠むのが良い、と。肌で、眼で、香りで、感じる季節を、自然を、詠んでみてください、と。「これなら私にもできるかも」と思わせてくださるのが、西澤先生の教え方の素晴らしさ。
 そして、作った俳句を、順序バラバラにして誰が作ったのか分からなくして一枚の紙にまとめ、それを人数分コピーする。そして、それを一人一人に配って、自分が素敵だと思う歌を三首選ばせてもらうのだ。その際にはこの会を主宰する高島さんが作ってくださった「選句」のための紙に書く。

 それを集めてからが面白い。一人が選句されたものを読み上げる。「長松清潤選。三番。老い仕度 済ませし女(ひと)や 初螢」とか読み上げていく。そして、集計をしていくのだ。それまで、誰が作ったのか分からない。
 全員の選んだ句を発表し、点数を集計した後で、「なぜ、あなたはこの句を選んだのですか?」と聞かれる。「いや、情景が浮かぶのです、夏の川が」などと言う。そして、「では、この歌はどなたが作られたのですが?」と聞いて、「私です」と作った方が手を挙げ、自分がなぜこのような歌を詠んだのか話す。これが、何とも自然で、全員参加型の会合になって、大盛り上がりするのだ。

 「灯籠草 暗き世界の道案内」
 「七回忌 母の単衣にハッとする」
 「蕗の薹 見つけてよぎる母の味」
 「そらあおぎ 雨をふれよとなむをする」
 「雨の香に つつまれ歩む 梅雨の街」
 「雨音に 起こされ始まる梅雨の朝」

 いま、私はエンクエントロでこのブログを書いている。周りは大変な盛り上がりようである。上の写真はエンクエントロに置いてある可愛い犬の「イス」である。信仰師と姉の千延は、このイヌちゃんが気に入って、なんと買わせていただいた。
 だから、二人の家に行くと、私はこのイヌに座っているのであった。

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