2007年5月13日日曜日
ロレイン・モーテルの博物館
ロレイン・モーテルの博物館ではマルコム・Xの写真や展示があった。二人の公民権活動家は同じ時代を駆け抜けた。一人は牧師の息子であり、一人はイスラム教に改宗した。そして、この記念館の最後のドアの正面には、キング牧師が最も敬愛したガンジーのコーナーがある。この中を歩いていて、そうした点と点が一つになっていくのを感じた。社会的にも、こうした活動の研究や比較は始まったばかり。ただ、仏教的に、マニュフェスト・デステニーを奉ずるキリスト教国家・アメリカの黒人差別と戦った二人の生涯・道のりについて、しっかりと見つめてみたいと思う。一人はキリスト教の中でそれを乗り越え(特に「愛」の概念によって)、一人は完全にキリスト教からイスラムへと改宗した。もちろん、一般的にはキング牧師の方に人気は集中しそうだが、私はインドを旅しつつインド憲法の父・アンベードカル博士がヒンドゥーのカーストと戦ったことを想った。ガンジーがヒンドゥー教徒としてカーストを克服しようと試みたのに対して、アンベードカル博士はヒンドゥーから仏教へと改宗しなえければ真の人間平等、自然界との融和は果たされないとした。そうしたことと比較して、これを考えてみたいのだ。そうすべきだと思うのだ。こうした比較は研究の途上と言ったが、「キング牧師とマルコムX (新書)」上坂 昇氏の著作がある。また、日本基督教団出版局のもので少々偏っている感もあるが「夢か悪夢か・キング牧師とマルコムX」という本もある。どちらにしても、仏教的な見地から暗い歴史を振り返って、人類の糧としたいのだが。
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