2007年5月24日木曜日
スリランカでのお助行 その1
スリランカで最も感激するのは「お助行」である。スリランカ各地を現地のお役中さんと一緒に巡回していく。私にとっては一番の充実したご奉公になり、一人一人、一軒一軒のご信者さん、ご家族とふれあえることが何よりの宝物になる。
何と言っても発展中のスリランカであるから、古き良き日本のような気持ちがする。裕福なお宅もあれば、家がブロック塀だけの、家の中に入っても土間で、その土間の上にそのままベッドが置かれているようなお宅が多い。
そのご家庭に、今回の写真のように、ご本尊を奉安(各家庭に安置させていただくご奉公)させていただくご奉公に伺うと、その土間に膝をついて合掌し、涙を流してご本尊をお迎えするご家庭がある。そのご信心に心打たれる。
若い青年たちと交流するのもこうした機会である。スリランカの家庭は今の日本とは違って家族の結びつきが強い。ご家庭に伺うと、必ず家族全員で迎えてくれる。もちろん、家庭生活と信仰が一つに結びついているし、その家庭に御法さま(生きたブッダ)が来られるのだから、家族全員でお迎えすることは彼らにとって至極当然のことなのだ。
また、私がうれしく思うのは、写真のようにみんなが明るいのである。もちろん、日本と同じように私は楽しくご奉公させていただいているし、「うれしい」という気持ちをみんなでかみしめ合っているからなのだが、「ハイ、チーズ」と写真を撮ろうとすると、必ず素敵な笑顔を見せてくれる。
このお助行は、2日間にわたってミランダ女史の運転で各地を廻った。そのミランダ女史の運転は、福岡御導師に聞いていただけばよく分かると思うのだが、おちおち寝ている暇も無いほどの素晴らしいものなのだ。
スリランカの交通事情というのは、インドと同じようにクラクションで話し合いをしているかのように、あちこちで「ピー」「ババー」「プップー」としょっちゅう鳴り響いている。絶対に2台は通れないと確信している細い路地でも、どうどうと突っ込んでいってにらみ合いをし、何とそうこうしているうちにお店の方が屋台を移動したりして通れてしまうのだが、おっそろしい交通事情なのである。私ですら、スリランカやインドでは絶対に運転したくない。
そのスリランカでミランダ女史は、しゃべり続けながら運転する。時折、それに身振り手振りが加わり、しかも助手席の私(スリランカなどでは一番良い席が助手席なのである。日本のように後ろの席ではないのだ)を見ながら喋る。
私はというと、足を突っ張って、踏ん張って、目の前に迫ってくるバスやトラックを見ながら、「南無妙法蓮華経、、、、」とつぶやく。そういう状況である。しかし、よく事故も起こさず、ご奉公できているものだ。
しかも、印象深かったのは、ミランダ女史が私に「素敵な住宅街でしょ」と聞いた時のこと。その場所は私から見ると、うっそうとしたジャングルにしか見えない。バナナの木が茂り、バナナが実り、ココナッツの林があって、全く「住宅」など見えないではないか。「ジャングルじゃない!」と言ったのだが、「???」とミランダ女史は笑うばかり。
しかし、やはりそこは住宅街だったのだ。ちょっと路地を入ると住宅があり、それも確かにコロンボのように密接していない。自然の中にある家。
初日、何より感激したのは最後の写真のご家族。この写真は昨年の3月のもので、この日にご本尊を奉安させていただいたのだが、それから昨年の11月と今年の2月に2度ほどスリランカを訪れた。その度に、奉安したご家族が一生懸命にお参詣やご奉公に気張っておられる姿を拝見する。特に、このご家族、この姉妹は、青年会のディリーパ君たちと一緒に頑張ってご奉公してくださっていた。
有難いことだ。
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