もう午後になる。行かなければならないので最後にしたいのだが。
もう一つ付け加えて書いておきたいと思う。
それは、クマーラジーヴァ(鳩摩羅什)が「妙法蓮華経」に於いて、本化上行菩薩以下の方々に対して「唱導の師」と訳し示してくださっていることである。
私たちは末法の娑婆世界で上行菩薩後身・お祖師さまのお弟子旦那としてご奉公させていただいているが、「舌根斧を生ず」どころか、私たちのご奉公は「唱導」でなければならないのである。まさに「唱え、導く」ことが根本、根本の修行なのである。
ところが、この点でも改良すべきことが多々あり、見受けられる。
妙深寺の先住・松風院日爽上人は、殊のほか自分勝手なアクセントを付けた御題目口唱、妙講一座の言上を戒められた。
たとえば、「ナムミョウホウレンゲキョウ」とお唱え重ねることに於いても、教務ですら「ナンミョ」、、「ホレッンゲッキョ」などと節を変なところに取って唱える者がいるが、そうした者の御題目を聞くと厳しくお折伏された。「唱導の師」の弟子旦那にあるまじきということで、教務として不的確である、と。
あるいは、無始已来というお唱えしても約1分に過ぎない御文ですら「ホンモンノホンゾン」という部分を、おじさんのカラオケのようにわざとリズムをずらして、本人は格好良いと思っているのか知らないが「ホモッノホンゾン」と唱える輩もいる。アホか!と思うが、いるのである。唱えにくくて仕方がない。全く「唱導の師」のお弟子旦那と名乗るに値しないし、根本的な改良が必要である。
そういう教えを誰からも受けられないのも不幸である。ただし、これは愚癡ではない。聞いたら、若造であるから遠慮はするが即刻本人にお伝えさせていただく。何と言っても、曲がりなりにも「本門佛立宗の教務」なのであるから。
御題目口唱の声も、「唱導」という言葉を心に刻み込んで、大きく張りのある「声」でのご奉公をさせていただきたい。そうすべきであり、そうでなければ本化門下にふさわしくない。お看経中の声が小さくて、会議やご供養場でだけ声が大きくなるなど、本末転倒も甚だしい。
本物の教務を目指さなければならない。これは大変な道なのだ。なぜなら、「ニセ物」は「ニセ物」と分かるのが「ニセ物」ではないのだから。本物そっくりのものが「ニセ物」なのだから、「本物」への道は果てしなく、そして険しい。
まずは「唱えること」を正しく、厳しくさせていただかなければならない。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
杉野宣雄先生とトークショー
花と緑で楽しむアートクラフト展 in 東京2024、国営昭和記念公園 花みどり文化センター(東京都立川市)で開催されています。 素晴らしい作品が並び、大勢のお客さまで賑わい、午前のトークショーが終わりました。 自然の姿のままに乾燥させた花を使い、アート作品に仕上げる花のアート。...
-
植木雅俊先生の『パーリ文「テーリー・ガーター」翻訳語彙典』(法蔵館)出版記念会に出席して参りました。 錚々たる方々を前に畏れ多く恐縮いたしましたが、植木先生からスピーチと乾杯の発声をするように仰せつかり、恥ずかしながらさせていただきました。 法蔵館から出版されている「翻訳語彙典」...
-
今日、12月11日、谷村新司さんの満75歳のお誕生日に、グランドプリンスホテル新高輪の飛天の間でお別れ会が開催されています。 別れを惜しむファンの方々が集い、何重にもなる長い列を作っておられます。谷村さんのご遺骨を真近に、お焼香いただくことができます。貴重極まりないお別れ会です。...
-
目の下で太ったクマが寝ています。トイレの鏡を見てビックリしました。 無事に山内日得弘通局長と共にチェックインを済ませました。13時半過ぎのフライトでソウルからネパールのカトマンズへ飛びます。成田からは鈴木日樹上人を先頭に、山内弘通部長、小林教養部長、兼子清顕師ほか13才から87才...
0 件のコメント:
コメントを投稿