2007年5月28日月曜日

松岡農相自殺の報に接し

 松岡農相が自殺したという報道。月曜日の出勤前、パジャマ姿だったとのこと。このブログでも月曜日の出勤前に男性の自殺が集中していることを書いたが、現職の大臣としては初めての自殺、その報道に非常に驚いた。

 気をつけてもらいたい。テレビやラジオを通じて、こうした悪いカルマが一瞬で多くの人々に伝播するようになってしまった。自殺したい衝動が伝播することは避けなければならない。自ら命を絶つという誘惑に負けてはならない。「自殺の誘惑」が伝播することは許し難い。耐え難い。どうか、そうした方がいたら、「南無妙法蓮華経」とその場でお唱えし、唱え重ねて、その考え・誘惑から逃れてもらいたい。
 この点に関しては、HBSのウェブに体験談として内田さんがご披露してくれているので参照してもらいたい。本人の意志とは無関係に、自殺した方々の思いは強く、「情報」によって自殺の衝動が伝播していくだけではなく、彼らの「思い」が他の人を巻き込んでいくという側面があるということが分かる。
http://www.butsuryushu.or.jp/2004/jp/voice/uchida/uchida1.html

 ただ石原都知事のコメントには閉口した。「何があったか知りませんよ。しかし、死をもって償ったという意味では彼も侍だった」という内容で話していた。相変わらずの軽々しい発言には驚くより情けなくなる。こうした人が一国の首都の知事であり、多くの都民が彼に一票を投じるとは。全く情けない。哀れな人である。

 生きていれば進退窮まる事態はある。レベルこそ違うがお祖師さまも「進退ここに極まれり」と御妙判の何ヶ所にもお書きになられているのだから。進むことも退くこともできないという事態はいろいろあるはずだ。しかし、活路はある。必ずある。私にも、進退極まることはこれから何度もあると思う。

 しかし、御仏の教えに沿えば、「懺悔(仏教では「さんげ」と読む)」「陳露」が挙げられる。「陳露」とは洗いざらいをみんなの前で露わにするということである。キリスト教、特にカトリックでは個室で懺悔(ざんげ)する。しかし、本門佛立宗では「万座(全員の前)」で御懺悔するように教えていただく。
「懺悔せば滅せぬ罪やあるべき。来たらぬ幸いやあるべき」

 難しいことではなく、「南無妙法蓮華経、、、、、」とお唱えして、スタックした船をもう一度浮かび上がらせるために「積み荷」を下ろし、船の吃水を上げなければならないのだろう。座礁した自分を浮かび上がらせるために、何かを捨てていくことしかない。何が捨てられるか。御題目をお唱えし、それが出来れば、「冬は必ず春となる。いまだ昔よりきかずみ(見)ず冬の秋とかへれる事を」と御妙判があるように、厳しく辛い冬は春を迎えるのだ。 それが仕事上の問題、金銭の問題、人間関係の問題、病気の問題であるとしても。乗り越えられる。仏教では、それが「春」になることを教えていただく。

御教歌に、
「さんげせば 心の罪や きえぬらん 身におひきつる おも荷おろして」
「懺悔する 心の内の すゝはきに 悪魔のほこり たゝき出されぬ」
「いのりても 懺悔させねば 御利益を あらはすことは かなはざりけり」
とお示しである。

 人気グループ、ZARDのヴォーカルであった方も転落死されたという。散歩中の事故だったということだが、彼女の声を聞いていた同世代の私は愕然とした。彼女が病気であったことも、報道ではじめて知った。ご回向させていただきたく思う。
 
 とにかく、どうか自殺の誘惑・衝動が伝播しないように。それだけを思う。

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