ガラスのご宝前がある第二本堂の一階ロビー部分に、かねてから待望されてきた流し台を設置することができた。
しかし、ここは病院の待合室やホテルのロビーのような空間で、突然キッチンや流し台が設置することなどできない。思い悩んでいたのだが、先日久しぶりにロビーに行き、壁際にいろいろなモノが積み上げられてしまっているのを見て、改修を決意した。
開導会をお迎えするこのタイミングで、みなさまのリクエストをお聞きして流し台を設置しよう、と思い立った。そして、ロビーに流しが飛び出ているのもおかしいので、カウンターを作る。ボーズ・バーをやっているお寺だから、カウンターくらいなんてことない(笑)。
これも、おはからいだと思う。そのカウンターにする板なのだが、先住が庫裡に作られた棚を外して保管してあった。「それを使えばカウンターになるのではないか?」とチノブからのコメントがあり、そのように決定。完成してみると、もう見事なカウンターになった。
それにしても、私が覚悟しているのはリフォーム人生だ。私が住職の時代では(いつまで続くか分からないが)、お寺の中に大きな建物などを作ることは不可能だと思っている。そういう時期じゃない。妙深寺は、ここまでご信者さんの御有志によって寺観を整えてこさせていただいてきた。今や経済状況も異なり、お恥ずかしながらご信者みなさまの高齢化もある。だから、あとは丁寧に、リフォームして、使わせていただいていくしかない。 とにかく、丁寧に、「お寺のものは祖師のもの」を合い言葉に、もっと効率よく、もっと使いやすく、直したり、整えたりしてゆきたい。同時に、未来を担う方々をお育てしてゆく。いい種をたくさん蒔かせていただいて、来るべき時に素晴らしい法城が建立できますように。
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